車を持っていると維持費が必要になりますが、そのうちの一つに自動車税というものがあります。これは毎年支払いが必要になる税金ですが、廃車にする事で課税を回避する事が可能です。
それには廃車のタイミングが重要となりますので、ここではいつまでに廃車手続きを行えば自動車税の支払い回避ができるかをご紹介いたします。
今回は簡単そうだね!
簡単じゃが、引っ掛けがあるから要注意じゃぞ?
自動車税を回避するにはいつまでに手続きが必要?
それでは早速、自動車税の回避を行うための廃車手続きのタイミングについてご紹介いたします。
課税のタイミング
まずは自動車税の課税のタイミングについてご紹介しておきましょう。
自動車税は軽自動車・普通自動車に関わらず、毎年4月1日に車の所有者に対して課税される事になります。つまり、この4月1日という日に車の所有をしているかどうかが、自動車税の課税回避のカギとなります。
こんなに明確なんだね!
そうじゃ。明確だからこそスケジュールも立てやすいじゃろ?
抹消が完了していないと意味がない
上記で4月1日が重要な日付とお伝えしていますが、ここである勘違いが生まれる事が多いです。それは「3月31日までに車を手放していれば良い」という考えなのですが、実はこの考えは非常に危うい考えなのです。
え?なんで?何の問題も無いような…。
そう思うなら、次の説明をしっかりと聞いておくのじゃぞ。
すでに何度も4月1日がメーデーと記載していますが、これは「4月1日までに家に車がない状態」の事ではなく、「4月1日までに抹消登録が完了している」という事を意味しているのです。なので、3月31日に廃車買取業者に買い取ってもらったとしても、その業者が実際に運輸支局で廃車手続きを行うのは、その翌日以降すなわち4月以降に一時抹消登録または永久抹消登録を行う事になるのです。
そうなってしまっては、4月1日時点では車の所有者にはそのままの名義が登録されている状態ですので、例え車本体は手元になかったとしても自動車税の課税対象のままとなってしまうのです。
廃車方法によって期日を決めよう
以上の事から、廃車買取業者に依頼される場合は3月31日までに廃車手続きの完了ができるように、余裕を持って買取依頼を出されておく必要があります。
また、3月は他の車のオーナーさんも同じ事を考えますので、廃車買取業者は1年で一番忙しい時期に突入します。よって、普段よりも運輸支局での廃車手続きに遅れが生じる可能性がありますので、安全に行うのであれば3月15日までには申し込みを完了させておくようにしましょう。
ぎりぎりになると大混雑で大変な目にあいそうだね
また、自分で廃車手続きを行う場合は、運輸支局に手続きに行かれる日だけを意識すれば良いので、3月31日に手続きで大丈夫です。ただし、その際に書類不備などが発覚して、その日のうちに手続きが完了できないなどのトラブルも考えられますので、余裕を持って3月29日までに手続きされると良いでしょう。
ついでに重量税や保険は?
上記で自動車税の回避ができる廃車タイミングをご紹介しましたが、ここである質問が浮かぶ事でしょう。
それは同じく税金の一つである重量税だったり、自賠責保険や任意保険に関してはいつまでに廃車手続きを行えば、課税や更新を避ける事が出来るのかという点です。そこで、補足情報としてこれらの廃車手続きのタイミングについてもご紹介しておきましょう。
あ、すっかり忘れてた。
自動車税以外も確認しておこう。
重量税について
まずは重量税からご紹介しましょう。この重量税は車検のタイミングで次の2年分の支払いを前払いで行う事になります。なので単純な話、車検の期日までに廃車手続きを行ってしまえば問題はありません。
もちろん、この場合も自動車税の時と同様に、あくまでも抹消登録の完了日が車検の期日までに行われる事が必要ですので、その点はご留意ください。
自賠責保険について
続いては自賠責保険についてです。これも基本的には車検のタイミングで更新が時期がやってきますので、その期日までに解約しておく必要があります。が、自賠責に関しては少し注意が必要で、廃車買取業者に依頼される場合はその業者次第で自賠責の解約方法が異なります。
廃車買取専門業者のなかには、自賠責保険の解約も廃車手続きと一緒にやってくれる業者もあるのですが、なかには自賠責の解約だけは自分で行わなければいけない業者も存在します。その場合は少し厄介なのですが、自賠責保険は自動車一台ごとに加入必須の保険となりますので、解約には廃車を証明する書類の提出が必要になるのです。
つまり、自賠責の解約代行を行わない業者の場合は、その業者から廃車証明を発行してもらってから自賠責の解約という流れになるため、それなりの余分な日数を確保して廃車依頼を行う必要があります。
任意保険について
任意保険についてもご紹介しますが、これは一番単純です。というのも、任意保険の加入時期や加入年数は全て自分好みにカスタマイズできるので、「更新前に解約する」という事だけに徹してしまえば大丈夫です。
任意保険ですので、解約に廃車証明なども不要ですので、都合のいいタイミングで加入している保険会社に電話して、解約の申し出を行いましょう!
還付金の受け取りにはいつまでに廃車が必要?
最後に、廃車にする事で自動車税や重量税の一部を返してもらえる還付金についてもご紹介しておきましょう。自動車税と重量税の還付金は月割単位での返金となりますので、残りの期間が1ヶ月以上空いている場合は還付対象となります。
すなわち、自動車税であれば3月1日よりも前に運輸支局での廃車手続きが行われれば、重量税も車検の1ヶ月以上までに廃車手続きを行う事で還付金の受け取りが可能となります。自賠責や任意保険の還付金(解約返戻金)も同様です。
なので、現時点で車に乗る機会がない場合は、無理に3月31日までの廃車手続き完了を目指すのではなく、さっさと廃車にしてしまって、その分の還付金を多くした方がお得になるのです。
注意点はあるが、それ以外は簡単じゃからミスの無いようにするんじゃぞ?