車を廃車にしたいと考えた場合、まず考えるのが「手続きが面倒だ」という事でしょう。これは、廃車手続きに慣れている者であっても面倒に感じるレベルですので、そう思うのも仕方ありません。そんな時に利用したいサービスが廃車手続きの代行サービスでしょう。
そして、この代行サービスは廃車手続きのどの工程から任せるかで、依頼できる代行業者が異なりますので、ここではその詳細についてご紹介いたします。
どこでも大丈夫だと思ってた。
その考えは危険だから、これから説明する内容をしっかりと覚えるのじゃぞ。
廃車手続きのどの工程を代行させたいか
廃車の種類としては一時抹消登録と永久抹消登録の2種類が存在しますが、それぞれの廃車手続きに必要な工程としては、以下のものが存在します。
廃車手続きの工程
- 車の処分
- 運輸支局での手続き
今回ご紹介する内容は、上記のどちらの代行を行いたいかで異なるという話で、「運輸支局の手続きのみ」の代行のパターンと、「車の処分+運輸支局の手続き」の両方の代行パターン、「車の処分」のみの代行パターンとに分類する事ができます。
なお、今回利用できる代行サービスを提供する業者としては、以下の業者が挙げられます。
- ディーラー
- 廃車買取業者
- 行政書士
それぞれで代行先が異なるの?
そうじゃ。では、各パターン毎に紹介するぞぃ。
「運輸支局の手続きのみ」の代行のパターン
まずは、運輸支局での手続きのみを代行サービスに依頼したいというパターンです。
これに該当するケースとしては、車は自宅に保管しておく場合に利用される方が多く、数年後に再登録で同じ車に乗られる方に有効な廃車方法です。
なお、この場合は一時抹消登録の手続き代行を依頼する事になります。そして、このパターンで代行を行うえる業者としては、残念ながら行政書士のみとなります。
ディーラーや廃車買取業者は対象外
というのも、ディーラーも廃車買取業者も代行を行うことがメインの事業ではなく、ディーラーは車の販売を、廃車買取業者は車の引き取りをメインの事業とされている業者です。
なので、そのメインとなる車の授受が行われない手続きの代行に関しては、サービス内容には含まれませんので、依頼をする事も出来ないのです。
行政書士への代行費用
では、行政書士に運輸支局での廃車手続き代行を依頼するとなると、いくら位の費用が必要になるかというと、1〜2万円の依頼料となることが多いです。
確かに、平日の夕方までに運輸支局に行って手続きする事ができない人にとっては、かなり有難いサービスではありますが、その依頼料が1万円越えとなるとコスパとしてはかなり悪い部類に入ってしまうでしょう。
「車の処分+運輸支局の手続き」の代行パターン
続いては、車の処分と運輸支局での手続きの両方を依頼されたい場合です。これは上記でご紹介した行政書士への依頼では、達成できない内容ですので、必然的にディーラーもしくは廃車買取業者に依頼されることになります。そして、結論から言いますと、ディーラーと廃車買取業者の両方で代行依頼を出すことが可能です。
ディーラーに依頼される場合
では、まずはディーラーに依頼される場合について見てみましょう。ディーラーで依頼するには、そのディーラーで購入した車の廃車、もしくはそのディーラーで新車への買い替えを検討している場合のみ、手続き代行を依頼することが可能となります。購入予定がない、購入したことがない人は利用できないため、その点は注意が必要です。
新車への買い替えついでの廃車の場合は、車の状態が良くて年式も新しい状態であれば下取りとして購入価格から割引してもらえますが、そうでない場合は無料で引き取りとなります。
また、買い替えをせずに、引き取り&運輸支局での手続き代行のみを依頼される場合は、代行手数料として1〜2万円の費用と、車の引き取り費用として1万円前後の費用が発生しますので、金銭面では条件としては良くないものとなります。
廃車買取業者に依頼される場合
続いては、廃車買取業者に依頼される場合です。この場合は、ディーラーとは異なり基本的に誰でも利用することが可能です。
しかも、多くの廃車買取業者では車の買取はもちろん、廃車手続きの代行費用を無料で請け負ってくれますので、費用負担が発生することはなく、逆に買取価格のお金をもらうことが可能となっています。ただし、全ての業者が無料代行できる訳ではありません。
また、廃車にする車が中古車としてまだ需要のある状態であった場合、中古車買取としても機能している廃車買取業者であれば、それなりの金額で買取ができますので、こういった可能性があると予想以上に金額が付く事があります。
「車の処分」のみの代行パターン
最後に車の処分のみを依頼して、運輸支局での手続きは自分で行うというパターンについて。
このパターンを利用されたいという方はかなり少数派でしょうが、書類関係は自分で手続きしないと気が済まないという方が利用されます。
この場合は、「ディーラー」や「廃車買取業者」という括りでまとめる事ができず、「ディーラーの中でもこの店舗は可能」だったり「この廃車買取業者なら可能」といったように、各業者ごとに対応が異なるので、明確に線引きは出来ないのです。
車の処分のみ依頼できる業者
現状、これを確認するには実際に業者毎に車の査定の際に、運輸支局での手続きを自分でできるかどうかを確認するしか方法はありません。車の買取のみの依頼で、手数料が完全無料かどうかは、見積もりを依頼する時点で必ず確認しましょう。
まとめ
以上のことから、廃車手続きのどの工程の部分を代行として依頼されたいかによって、依頼先の業者が異なりますので、その点は注意が必要となります。
運輸支局での手続きだけの代行であればお金がかかってしまいますが、行政書士への依頼で代行手続きが可能となります。
車の処分と運輸支局の手続きセットであれば、ディーラーという選択肢もありますが、その方法ではメリットが少ないので廃車買取業者を利用するようにしましょう。
恐らく該当者は少ないですが、車の買取のみを希望の場合は、手数料無料で対応できる業者を探して、依頼を出すようにしましょう。
基本、廃車買取専門業者に依頼を出せば大丈夫って事だね!
ザックリ過ぎるが、まぁ間違いではないの。