トヨタ車というと、日本国内だけでなく海外でも人気の自動車メーカーとなっています。車買取業界でも、トヨタ車は人気があり引く手あまたの中古車となるため、「値落ちしない」車種によっては「新車以上の価値がでる」といった車もあるという話を聞いたことがある方も多いでしょう。
こちらでは、実際にトヨタ車で値落ちしない、新車よりも高い価値のある車はあるのか、どんな車が人気となるのか詳しく解説します。
人気のトヨタ車ブランド通称名別ランキングTOP5
トヨタ車で、今最も人気のある車はどの車となっているのでしょうか。ランキングでご紹介します。ランキングでみる近年の新車販売人気トヨタ車の傾向としては、利便性が高く乗り回しやすい・燃費性能が高いハイブリッド車となっていました。
【最新】国内ユーザーのトヨタ車人気車種ランキング5
- カローラ
- ヤリス
- シエンタ
- ルーミー
- アルファード
※2024年4月から9月の半年間の販売実績をもとに作成
【2023】年間トヨタ車人気車種ランキング10
- ヤリス
- カローラ
- シエンタ
- ルーミー
- プリウス
- ノア
- ヴォクシー
- アクア
- ハリアー
- ライズ
※2023年1月から12月の年間販売実績をもとに作成
値落ちせず、高く売れるトヨタ車の車種とは
通常、車は年式が古くなったり、走行距離が多くなったりすると、新車よりも価格が下がっていきます。値落ちしない車なんて本当にあるんでしょうか?
実際に値落ちせず、高く売れる車があるんです!
その理由は、海外マーケットで高く売れ、且つ関税の関係で新車よりもバイヤーは高く買っていくからです。具体的には、トヨタ・アルファードとトヨタ・ヴェルファイアです。日本で製造されたトヨタ・アルファードとヴェルファイアは、マレーシアへ輸出されることが多く、一年落ちや二年落ちの車は高く取引がされます。
新車の価格より高く売れるって本当なのか?
新車の価格より高く売れる仕組みについて解説します。海外マーケットにおいて、バイヤーは仕入れた日本の車を輸入するために関税がかかります。新車の場合は、非常に高額な関税率となりますが、中古車となると関税率が非常に安いのです。
少しわかりやすく説明するため例を挙げると、トヨタ・アルファードやヴェルファイアの新車価格が例として500万円だったとします。海外マーケットで新車を輸入する際の関税率が200%だとすると、新車購入する際に車にかかる関税は500万円となります。しかし、中古車を輸入する際の関税率が120%だとすると、500万円の20%、100万円が関税になります。
仮に、日本国内で同型の中古車を新車価格と同額の500万円で購入し仕入れて輸出、国内にて輸入中古車を販売するためにかかる金額は総額600万円です。対して国内で輸入した新車を販売するためにかかる金額は総額1,000万円となります。見ていただくと違いは歴然です。
新車から一年や二年くらい使った車は、確かに新車ではありませんが、走行距離も数千キロから1万キロや2万キロと低走行の車が多く、新車とあまり状態は変わりません。したがって、海外ユーザーにとって、現地で新車輸入店舗で購入するより、輸入中古車として購入した方が断然お得なのです。
トヨタ車ラインナップ別の車買取情報
こちらでは、国内・国外で人気のトヨタ車について、ラインナップ別車買取情報と相場をまとめて解説します。
トヨタ車のコンパクトカーは驚きの低燃費
トヨタ車のコンパクトカーというと、低燃費でお手頃な車両本体価格が特徴です。コンパクトカーの世間的なイメージは、軽自動車よりちょっと大きい車といったイメージではないでしょうか。トヨタのコンパクトカーは荷室が広く、室内空間もゆったりとることが出来ているため人気が高くなっています。軽自動車を所有していた人がコンパクトカーに乗り換える要因の一つに、乗車定員が軽自動車は4人ですが、コンパクトカーになると5人まで乗れるというところもポイントです。
また、トヨタでは特にプリウスの後に発売されたハイブリッド専用コンパクトカーのアクアの人気が高くなっています。アクアの特徴は、優れた燃費性能です。ハイブリッド専用車のアクアは、エントリーモデルのカタログ記載燃費は38.0km/Lとなっています。街中の混みあった道路や狭い駐車スペースにも利用がしやすいため、ビジネス使いとしてもアクアは人気があります。
トヨタ車のミニバンは車内空間が広くて充実
トヨタ車のミニバンというと、車内空間が広く、重厚感と高級感があり、後部座席の充実感が人気となっています。ミニバンとは、もともと小型のバンという意味ではありません。アメリカで人気のあるキャンピングトレーラーのスタンダードサイズが全幅2m全長5m以上のフルサイズボディに比べて、一回り小さいミニサイズのワンボックスカーということで、ミニバンとつけられています。そのため、アルファードやヴェルファイアなどは、Lサイズのミニバンと呼ばれていて、3ナンバーサイズの排気量も大きく室内や荷室も広いミニバンなのです。
トヨタ車のミニバンの中で、2019年の一年間のミニバン販売台数(新車登録台数)1位はヴォクシーとなっていました。ヴォクシーは、ノアと兄弟車となっており、2020年5月よりトヨタの販売店が全車種併売化を行ったためネッツ店だけでなくカローラ店での販売も開始しています。ヴォクシーは”かっこいいミニバン”と言われている車種で同じミニバンの中でも差別化出来ていることが人気の要因ではないでしょうか。
トヨタ車のセダンは人気もロングラン
トヨタ車のセダンというと、世界で最も売れたセダンで有名なカローラの印象が強いのではないでしょうか。セダンというと、客室と荷室がくっきりと分かれており、現在人気のあるミニバンやワゴンとは違いトランクルームとは分裂しています。運転席の位置が低く安定性があるため、ドライブに最適でドライバーの乗り心地が良い車として人気です。
1955年に販売を開始し、2018年にフルモデルチェンジを行った18代目クラウンは、車載通信機が全車標準装備されており初代コネクティッドカーと標榜しています。
トヨタ車のワゴンは商用車としても人気
トヨタ車のワゴンというと、普通車の中では積載量が多いこと、また荷室のアレンジが利きやすいところが人気のポイントです。そのため、乗用車だけでなく商用の移動車や輸送車として利用されているという法人登録されているワゴン車も少なくありません。トヨタの中で代表的に人気があり、海外でも人気の高いシリーズというとカローラフィールダーでしょう。
カローラフィールダーは、872リッターの荷室容量で、全長は抑えられているものの、乗員の足元や荷室迄がしっかりと広さを取られているため、後部座席のアレンジ次第で多くの荷物を運ぶことも可能です。また、燃費性能も優れていることから、維持費の観点としても人気が高くなっています。
トヨタ車のSUVはパワフルな走破性が人気
トヨタ車のSUVというと、悪路走行をパワフルに走り抜けるイメージのランドクルーザーの印象が強いのではないでしょうか。ランドクルーザーは、パワフルな走行性能と安定した走破性のあるラダーフレームを使っていることから、整備されていない道路や山道なども走り抜けることが出来る力を持っています。またディーゼルのターボエンジンを搭載していることから、積載量が多かったり、乗員を載せていてもしっかりと力強い走りを続けることが出来ています。
海外でランドクルーザーが人気のポイントは、壊れにくい丈夫でタフなところです。年式が古かったり、走行距離が多い中古車であっても国内の中古車相場以上に海外での相場は高くなっており、新車での購入が難しいという国や地域もあります。そのため、廃車同然の状態であっても、一旦解体し工業部品として輸出を行った後、組み立てなおして使用しているという国もあるほど人気が高くなっています。
トヨタ車のスポーツ・クーペは愛好家が多い
トヨタ車のスポーツカー、クーペはファンや愛好家が多くいる車が多く、低年式車両であっても探している人からすると年式が古いほど人気が高いという現象が起こることもあります。特に、洋画でも使われていたスープラや、漫画の主人公が乗っていたスプリンタートレノなどは、車好きのファンからは状態が良い中古車があるなら欲しいという声も多く、人気が高い車種となっています。
スプリンタートレノの型式AE86は、通称ハチロクと呼ばれており愛好家は世界にいると言われているため、もしも車庫に眠っているという方がいれば、必ず買取がつく車と言えるでしょう。
トヨタ車のビジネスカー(商用車)は海外でも人気が高い
トヨタ車のビジネスカーといえば、ハイエースが最も人気が高く、こちらの記事でも取り上げているように、年式が古くてもリセールバリューの落ちない車種として有名です。トヨタ車の商用車として製造されている車の強さは、走行距離が伸びても壊れない丈夫で頑丈なエンジンとボディです。特にエンジンに関しては、商用のハイエースは10万キロまでは試し乗りというツワモノもいるほどの車です。
多走行車として中古車市場では10万キロを超える車は、通常なら価値が下がりますが、ハイエースに関しては走行距離が10万キロを超えていても、年式が10年経っていたとしても買取額は他の車種に比べると驚くほど高いのです。それは、海外でのハイエース人気の高さが強く影響しており、ハイエースは国内でも購入を待っている人も多い車種ですが、海外ではあまりにも球数がないため窃盗団が海外から狙っていると言われて、イモビライザー機構が標準装備されるまでになりました。
まとめ
トヨタ車の人気ランキングを見ていただくとわかるように、国内ユーザーから人気のトヨタ車には、ツーリング・シティユース・ハイブリッド車といった【小回りがきいて乗り回しやすい】【低燃費】の傾向がありました。日本国内の道路事情や駐車場施設の事情が影響していることがわかります。ランキング内の車は、中古車の需要ももちろん高いため、高額買取を見込むことができるでしょう。
しかし、その一方で前項でもご紹介したようにトヨタ車は海外のバイヤーからも人気の高い車です。輸出するとなると、国内の人気車とはまた異なり、修理がしやすいマニュアル車や、耐久性の高い商用車に高い需要を誇ります。
もし、該当する車を売ろうとしているのであれば相場以上の金額で高く売れる可能性がありますので、車買取店の査定額を出してもらった後に、しっかりと価格を交渉しましょう。車買取店も自分たちで直接ユーザーに販売できる車があれば、利益額も大きいので少々金額が高くなっても積極的に査定価格を上げてくれるかもしれません。