エコカー減税はいつまで延長になった?エコカー減税対象車とは

車の豆知識

エコカー減税とは、車を購入した時と車検を受ける時に納める自動車重量税のうち、対象のエコカーに限り減税する税金の優遇措置のことです。

エコカー減税の適用期間が2026年4月末まで延長に

車を購入した時の新規車検と継続車検時に、車両の重量に応じて自動車重量税が課税されます。その自動車重量税に対し、対象となるエコカーにのみ税額を軽減する特例措置のことを、エコカー減税といいます。

エコカーとは
エコカーとは、電気自動車・プラグインハイブリッド車・ハイブリッド車・CNG車、クリーンディーゼル車などの燃費の良い車と、ガソリン車の中でも特定の排出ガス基準・燃費基準等を達成している車のことです。

これまでのエコカー減税の適用期間変更

エコカー減税は、この度の2022年にあった税制改正大綱の際に2026年4月30日まで適用期間が延長となりました。

実は、エコカー減税についてはもともと長い歴史があり、これまでも適用期間を幾度か延長している制度となっています。これまでのエコカー減税について適用期間ごとに紹介します。

適用期間:2009年4月1日~2012年4月30日

初めてのエコカー減税。国土交通省が景気対策の一環として発表し、乗用車または車両総重量2.5トン以下のバストラックに向けた制度となっていた。適用期間に車検を受けた対象の車種(電気自動車・プラグインハイブリッド車・ハイブリッド車・CNG車、クリーンディーゼル車など)を免税、2010年度燃費基準25%上回る車は75%軽減、2010年度燃費基準15%を上回る車は50%軽減、とそれぞれ重量税の税額軽減措置がとられた。

適用期間:2012年5月1日~2015月4月30日

前述の適用期間から一度目の延長、当初の基準よりさらに強化された。電気自動車・プラグインハイブリッド車・ハイブリッド車・CNG車・クリーンディーゼル車などは免税、2015年度燃費基準10%上回る車は75%軽減、2015年度燃費基準を満たす車は50%軽減と重量税の軽減措置が取られた。

適用期間:2015年5月1日~2017月4月30日

適用期間二度目の延長、この延長から軽減率は細分化された。電気自動車・プラグインハイブリッド車・ハイブリッド車・CNG車・クリーンディーゼル車などの新車新規検査時は免税のままとなりますが、条件期間に新車検査で免税になった後初めての継続検査であれば免税、期間外の場合は継続検査時は免税はなく本則税率となります。また、これまでと軽減率が細分化され、2020年度燃費基準の達成度に応じて本則税率から75%軽減、50%軽減、25%軽減と措置がとられた。

適用期間:2017年5月1日~2018年4月30日

2017年度から税制が変わり、新エコカー減税へと切り替えになった。2017年度の適用期間においては新エコカー減税制度への経過措置として、2015年度燃費基準+5%または10%達成しているガソリン車は25%軽減が適用となる。

適用期間:2018年5月1日~2019年4月30日

前年度は新エコカー減税になった切り替えの経過措置により基準が抑えられていたが、2018年度からは2020年度燃費基準達成したガソリン車のみが適用となる。

適用期間:2019年5月1日~2021年4月30日

2019年10月に自動車税に関して大きな税制改正があり、先んじてエコカー減税も延長された。免税対象となるのは電気自動車、燃料電池車、プラグインハイブリッド車、天然ガス自動車、クリーンディーゼル車、2020年度燃費基準40%以上達成したガソリン車の初回車検時となっている。また2020年度燃費基準達成車は25~50%の軽減措置が初回車検時にとられる。同年燃費基準90%達成車と電気自動車等は2回目車検も免税対象。

適用期間:2021年5月1日~2023年4月30日

新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、自動車産業の回復、メーカーやユーザーへの負担が増えていることからエコカー減税の延長内容に改正が設けられた。前回のエコカー減税内容に続き、電気自動車、燃料電池車、プラグインハイブリッド車、天然ガス自動車、2030年度燃費基準120%以上達成したガソリン車は初回車検、2回目車検時免税となる。また、2030年度燃費基準60%以上達成車は25~50%もしくは免税の軽減措置が初回車検時にとられる。

【最新】延長されたエコカー減税制度について

2022年12月の税制改正大綱で、近年の半導体不足による新車購入後の納車時期が遅延していることを受けて、エコカー減税の適用期間は2023年5月1日~2026年4月30日まで延長されることになりました。

下記の表で、延長されたエコカー減税は、どの車が対象となり、どの程度軽減措置が適用されるのかまとめています。適用期間とは適用期間中に新車新規登録された車となります。

適用期間:2024年1月1日~2025年4月30日

対象の乗用車一覧対象・要件等税目特例措置の内容
電気自動車
燃料電池自動車
天然ガス自動車
適用期間中に新規登録初回車検・2回目車検分
重量税
免税
クリーンディーゼル車
ガソリン車
LPG車
(ハイブリッド車含む)
燃費性能・排出ガス性能 令和12年度燃費基準120%達成初回車検・2回目車検分
重量税
免税
同上90%達成初回車検重量税免税
同上80%達成初回車検重量税50%軽減
同上70%達成初回車検重量税25%軽減

適用期間:2025年5月1日~2026年4月30日

対象の乗用車一覧対象・要件等税目特例措置の内容
電気自動車
燃料電池自動車
天然ガス自動車
適用期間中に新規登録初回車検・2回目車検分重量税免税
クリーンディーゼル車
ガソリン車
LPG車
(ハイブリッド車含む)
燃費性能・排出ガス性能 令和12年度燃費基準125%達成初回車検・2回目車検分重量税免税
同上100%達成初回車検重量税免税
同上90%達成初回車検重量税50%軽減
同上80%達成初回車検重量税25%軽減
同上75%達成初回車検重量税エコカー減税通常税率

まとめ

2023年5月1日以降もエコカー減税が延長されることが決定しました。自動車重量税は、車両重量単位×自動車重量税の税率(登録車は2500円/0.5t毎)で算出されます。

エコカー減税の対象となる場合は、その算出された自動車重量税が免税になるか、もしくは自動車重量税に対してエコカー減税の軽減率を掛けて算出した税額へと軽減がされます。現在国内で人気のミニバンやSUVなどは車両重量がもともと思い自動車となっていますので、ガソリン車を選択する場合はできるだけ燃費の良い車種を選ぶことで、普段の燃料代だけでなく車の購入時にかかる諸購入費用も抑えることができます。

エコカー減税は延長されているものの、エコカーの対象基準がだんだんと厳しくはなっていますので、対象となるかどうかは購入時にメーカーで確認をとってみることをおすすめします。