車がガス欠になってしまったら?ガス欠対処法や未然に防ぐ方法とは

車のガス欠とは、ガソリンや軽油などの燃料を用いる自動車等が走行中に燃料切れを起こしてエンジンが停止する状態のことです。ガス欠=ガソリン切れ(燃料切れ)のことを指します。

こちらの記事ではガス欠が考えられる症状と原因やガス欠が起きたときの対処法、ガス欠を未然に防ぐための3つのポイントについてもご説明いたします。もしもの時に備えて、ぜひ参考にしてみてください。

ガス欠が考えられる車の症状と原因

まずはじめに、ガス欠が考えられる車の症状と原因についてご説明いたします。ガス欠が疑われる症状が車にあらわれた場合には、車を安全な場所へ停車させ早急に対処をとるようにしましょう。また、ガス欠を起こさないためにもガス欠の原因についても知り、気を付けるようにしましょう。

ガス欠が考えられる車の症状

車がガス欠になった場合、車のスピードが上がらない、エンジンから異音や騒音がする、エンストが起きるなどの症状が車にあらわれます。エンジン稼働中にガス欠が起こった場合、エンジンの出力が低下していきます。また回転数も上がらなくなり、そのままエンストを起こし車が停止してしまいます。車が停止した後は、ガソリンの給油をするまでエンジンが始動しません。車のスピードが上がらない、エンジンから異音や騒音がするなどの症状が起きた時点で、エンストを起こす前に安全な場所に車を停車させることが望ましいです。

ガス欠の原因

車がガス欠になってしまう原因は、内燃機関によるガソリンの消費、放置によるガソリンの気化、タンクや経路の劣化故障などによる燃料漏れなどが考えられます。特に自動車の場合は、強引なエンジンブレーキが掛かったり走行中にエンストを起こすことでブレーキの効きが悪くなってしまい、パワーステアリングが切れて動作しづらくなり、走行制御が出来なくなるケースもあります。走行中にガス欠が起きると大変危険です。

車のガス欠が起こったら3つの手順で対応を

走行中の車にガス欠が起こった場合の対応として3つの手順をご説明いたします。走行中にガス欠が起こったときは、焦らず安全に気を付けながら必ず以下の順序で対応を行ってください。

1、安全な場所に停車する

道路上での車の走行中にガス欠を起こし車のエンジンが停止してしまうと、交通の妨げになってしまいます。二重事故や渋滞をおこしてしまう可能性も考えられます。道路上での車の走行中にガス欠を起こした場合は、周辺の車の状況や安全に十分に気を付けたうえで速やかに車を路肩に寄せ、停車をさせましょう。

2、ハザードランプの点灯

道路上での車の走行中にガス欠が起こってしまった場合、路肩に停車ができた場合は停車した位置で、間に合わなければその場でハザードランプをただちに点灯させてください。バッテリーが通常の充電状態であればハザードランプは3~4時間程度使用することが可能です。もし停車場所が高速道路や自動車専用道路などの場合は、広い範囲に異常を知らせる必要がありますので発炎筒を付け三角停止板を車の周囲に置いてください。

3、ロードサービスなどに救援の依頼をする

ガス欠を起こした車が停車した場所からガソリンスタンドが近くにある場合は、ギアをニュートラルにしてから車を手で押してガソリンスタンドまで持って行き給油し行うという方法があります。車を手で押す場合には、車を押す人とハンドルを操作する人の最低2人は必要となります。高速道路や自動車専用道路などでガス欠を起こしてしまった場合、もしくはガソリンスタンドまで押していくのが難しい場合は、自動車保険のロードサービスを利用しましょう。しかし、自動車保険のロードサービスを利用できるのは、加入している自動車保険にロードサービスが付帯されている場合に限ります。契約している保険会社のサポート内容を事前に確認しておきましょう。加入している自動車保険にロードサービスが付帯されていない場合には、JAFのロードサービスに救援を依頼しましょう。

JAFのロードサービスを利用する

走行中の車のトラブルとなると、JAFのロードサービスの利用が頭に浮かぶ方も多いのではないでしょうか。加入している自動車保険にロードサービスが付帯されていない場合は、JAFのロードサービスを利用するしかないでしょう。つぎに、車のガス欠でJAFのロードサービスを利用するときにJAF会員の場合のかかる費用とJAF非会員の場合のかかる費用についてご説明いたします。ぜひ参考にしてください。

JAF会員の場合のかかる費用

JAF会員であれば、JAFのロードサービスの利用は基本的に無料です。かかる費用といえば燃料代のみになります。

JAF非会員の場合のかかる費用

JAF非会員の場合、時間や場所によってかかる費用が異なります。たとえば、8時~20時の一般道でのトラブルの場合8380円+燃料代が実費となります。20時~8時の高速道路のSA&PA外トラブルの場合には1万9900円+燃料代実費+高速料金となります。JAF非会員の場合はそれなりの費用がかかってしまいます。

ガス欠を未然に防ぐための3つのポイント

万が一ガス欠を起こしてしまうと、その後の対処が大変なだけでなく、エンジンの故障の原因や部品の劣化が進むことにもなってしまいます。そうならないための、ガス欠を未然に防ぐための3つのポイントをご説明いたします。ガス欠を未然に防ぐには、少しの注意だけで十分なのです。

1、ガソリンメーターの確認

車の走行中にガス欠を起こす原因としては、燃料計や燃料残量警告灯などの見落としがもっとも多くの要因ともなっています。車に乗る頻度に合わせてガソリンメーターの確認を行う癖を日ごろからつけておきましょう。ガソリンメーター内の燃料残量計をこまめに確認しておくことは、ガス欠を未然に防ぐためにはとても大切なことです。

2、ガソリンの量は余裕をもって入れておく

ガソリンの残量には余裕を持ち、こまめに給油するようにしましょう。一般道ではカーナビやスマートフォンの地図アプリなどを活用することにより、ガソリンスタンドを探すのにあまり手間がかからないと思います。しかし、地域によってや高速道路や自動車専用道路等となるとガソリンスタンドがすぐに見つかるとは限りません。給油は余裕をもって行うように心がけましょう。

3、燃料警告灯が点灯したらすぐに給油を

燃料警告灯は、車のガス欠を未然に防ぐためにあらかじめ警告をしてくれるとても重要な装置です。燃料警告灯が警告を示した場合はすぐに給油をするようにしてください。燃料警告灯は燃料の残量が規定値以下となった時に点灯しますが、点灯時の燃料残量はメーカーや車種によって大きく異なります。近年需要が高くなってきている電気自動車の場合は、リチウムイオンバッテリーの残量が低下するとバッテリー残量警告灯が点灯します。

まとめ

今回は、ガス欠が考えられる症状と原因やガス欠が起きたときの対処法、ガス欠を未然に防ぐための3つのポイントなどについてご説明いたしました。いかがでしたでしょうか?事故などのやむを得ない場合以外の車の駐停車が禁止されている高速道路では、ガス欠による停車は道路交通法違反となってしまいます。「高速自動車国道等運転者遵守事項違反」に問われる可能性があります。高速道路でガス欠を起こし停車した場合、違反点数2点のうえに大型車・中型車は反則金12,000円、普通車は反則金9,000円と重い違反が決められているのです。ガス欠は、少しの意識で未然に防ぐことが可能です。ガス欠を起こさないためにも、ドライバーは日ごろから気を付けるようにしましょう。