買い物から帰る際、突然車のエンジンがかからなければ焦ると思います。
考えられる原因はさまざまですが、何の兆候もなしに車のエンジンがかからないということはあまりありません。
そして必ずしも、「エンジンがかからない=エンジンが壊れている」わけでもないのです。
車のエンジンがかからない原因の一つにバッテリー上がりが挙げられます。
バッテリー周りが一番、エンジン始動時に影響を及ぼす箇所であり、トラブルの内訳で最も大きく割合を占めているのです。
今回は車のエンジンがかからなかった場合にチェックすべきことと、最も多い原因の一つであるバッテリー上がりについて説明していきます。
車のエンジンがかからなくなった時にチェックすべきこととは?
車のエンジンがかからなければ焦ると思いますし、不安になることでしょう。
しかし必要以上に焦る必要はありません。
エンジンがかからない理由はさまざまですが、ブレーキの踏みが甘かったり、シフトレバーをパーキングに入れていなかったりと意外と初歩的なミスも多くあります。
焦ってしまうと、そのようなこともなかなか確認できず、ロードサービスに電話してしまい恥ずかしい思いをするかもしれません。
まずは落ち着いてそれから今、車がどのような状況なのかを把握することが大切です。
エンジンがかからなかった場合、エンジン自体に問題があるということは少なく、エンジン始動時に作動している装置に問題があることがほとんどです。
そしてどの装置に問題があるのかを、現在の状況で分析してみましょう。
ヘッドライトやメーター計は表示されているのかどうか
まずはキーをオンにしてみて、ヘッドライトが点灯するのかメーター計が表示されているのかを確認します。
キーをオンにするということは、ACC電源を使えるようにするということです。
キーを差し込むタイプであれば、2度ほどカチカチと奥に回せばオンになります。
プッシュタイプの車であれば、1度もしくは2度ボタンを押せばACCに入るでしょう。
エンジンがかかっていなくても、オーディオから音楽は流れますしヘッドライトも点灯することはご存じだと思います。
まずはその状態にしてみて電気が供給されているのかを確認してみましょう。
もし問題なく点灯するのであれば、バッテリーの電圧は十分にあるということです。
バッテリー上がりの可能性は無くなります。
ヘッドライトが点灯するけど、いつもより弱々しかったりメーター計が点灯しない、もしくはついたり消えたりする場合は、バッテリーに原因がある可能性が高くなります。
バッテリー上がりではエンジンをかける時にする「キュルキュル」という音が出ず、「カチカチ」という音だけで何も動きません。
バッテリーは、エンジンがかかっていなくても電気の供給を行っており、バッテリーが上がるということは、電気系統が使えなくなると覚えておきましょう。
通常、エンジンがかかりづらくなるなどの前兆があるのですが、突然バッテリー上がりを起こすこともあるため、まずは電気系統が正常に作動しているのかを確認する必要があります。
スターターモーターは回っているのか?
次にスターターモーターが正常に回っているのかを確認しましょう。
先ほど確認した電気系統が使えているなら、バッテリーに電圧は残っています。
電圧が残っているならば、スターターモーターを回す力はあるため「キュルキュル」というと音が出るはずです。
セルとも呼ばれるスターターモーターの動作確認では、この音が出ているのかを確認しましょう。
考えられる原因は大きく2つに分けることができます。
- キュルキュル音があるけどかからない→スターターモーター以外の可能性(ガス欠など)
- そもそもキュルキュル音がでない→スターターモーターの可能性
スターターモーターが回っている場合でも、回転音がいつもより弱々しければスターターモーターが原因である可能性は十分あります。
しかしスターターモーターが元気に動いているのにエンジンがかからないということは、エンジン自体に問題があるのかもしれません。
始動装置の問題であれば、交換などの対応ができますが、エンジン自体が問題となった場合、どこが悪いのかをさらに突き詰めなければならず、簡単に交換するという判断を下すことはできなくなります。
- 電気が使用できるのか
- スターターモーターが回転しているのか
この2点をチェックしながらロードサービスに連絡すればスムーズな対応が期待できるでしょう。
もしバッテリー上がりであった場合、ブースターケーブルを使い自分で対処できるため、ロードサービスに連絡する必要もありません。
落ち着いて考えると、対処する方法はいくらでもあります。
パニックになりながら行うのではなく、まずは落ち着いて今の状態を把握することから始めてみてはどうでしょうか。
車のエンジンがかからない原因で最も多いのがバッテリー上がり
車のエンジンがかからない原因で最も多いのがバッテリー上がりです。
長年の使用でバッテリーは劣化し、電圧が落ちてきます。
スターターモーターをかけることができないほどの電圧になった場合、バッテリー上がりを起こしてしまうのです。
バッテリー上がりの原因はバッテリーの劣化だけではなく、車に乗る頻度が極端に少なかったり、毎日乗っているけど近場しか走行しない場合でもバッテリーは上がります。
そしてバッテリーの電圧が下がってくると、エンジンをかける時にもたつくなどの症状が出てくるため、前回エンジンをかける時はどうだったかを思い出してみましょう。
バッテリー上がりだったからといってバッテリーが悪いとは限らない
エンジンがかからない原因がバッテリー上がりだったとしても、必ずしもバッテリーが悪いとは限りません。
確かにエンジンがかからなくなった原因は、バッテリーの電圧不足ですが、そもそも電圧不足になった原因もあるはずです。
バッテリーの劣化、エンジンをかけている時間が少ないための充電不足の他にも、発電機であるオルタネーターの故障によって充電されないということも考えられます。
またオルタネーターにかかっているベルトが切れている場合でも、バッテリーは充電されません。
再発防止のためには、バッテリーが上がった本当の原因を突き止めることが大切だといえるでしょう。
ガス欠も見落としがちな原因の一つ
エンジンがかからないというトラブルの原因の一つにガス欠も挙げられます。
ガス欠はあまりに初歩的なミスなため、気づかないことが多いです。
車は給油ランプが点灯しても案外走ります。
そのため次のガソリンスタンドで給油しようと思いながら、忘れてしまうこともあるのではないでしょうか。
まさかこんな簡単なミスはしないと思ってしまいますが、実際に遭遇するとその可能性を全く考えないため気づきません。
そして全てのトラブルでいえることですが、いつもと違う場合は焦って初歩的なミスに気付きにくい状況になってしまいます。
そのためトラブルが発生した場合は、落ち着き状況判断から始めることが大切なのです。
まとめ
エンジンかかからないトラブルでは、電気系統が利用できるか、スターターモーターが回っているのかをチェックしましょう。
自分で判断できそうであれば対処し、対処できないのであればJAFなどのロードサービスに連絡すればいいのです。
そしてエンジンがかからない原因で最も多いのはバッテリー上がりです。
バッテリーの電圧がなければエンジンはかかりません。
またガス欠やシフトレバーの操作ミスなどでもエンジンがかからないため、簡単な原因であったとしても気がつかないことも多くあります。
焦ってロードサービスや整備工場へ電話したい気持ちは分かりますが、まずは自分が落ち着いて行動することが大切だといえるでしょう。
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