廃車手続きの必要書類は何を準備すればよいのでしょうか?
これから廃車をする方の為に廃車手続きに必要な書類のご案内と廃車手続きの流れを解説致します。
廃車手続きとは、全国にある運輸支局で抹消登録をすることをいいます。
普通自動車の廃車に必要な書類と軽自動車の廃車に必要な書類は異なりますので、それぞれご説明致します。
廃車手続きを自分で行う場合、廃車手続きを業者へ代行依頼する場合、どちらかを予定されている方はぜひ参考にしてみてください。
普通車の廃車手続きに必要な書類
普通自動車(普通車)とは、道路交通法では、大型自動車・中型自動車・大型特殊自動車・自動二輪車・小型特殊自動車以外の自動車のことをいいます。車両の総重量は5トン未満、最大積載量が3トン未満の四輪車で、乗車定員は10人以下の車になります。個人で使用されている自家用の普通車には、車検登録をすると白いナンバープレートが付きます。
普通車の廃車手続きに必要な書類は、市役所や法務局などで取得することが出来ます。事前に必要書類を確認し準備しましょう。
普通車の廃車手続き必要書類一覧
普通車の廃車手続きに必要な書類は下記の通りです。普通自動車の廃車手続きをご自身で行う場合と、業者に廃車手続きの代行を委託する場合とご紹介します。
業者に委託する場合 | ご自身で行う場合 |
---|---|
自動車検査証 | 自動車検査証 |
ナンバープレート | ナンバープレート |
所有者の印鑑登録証明書 | 所有者の印鑑登録証明書 |
所有者の委任状 | 所有者の委任状 |
自動車税・自動車取得税申告書 | |
手数料納付書 | |
一時抹消登録申請書 |
注意点1 車検証の所有者を確認しよう
普通車の廃車手続きをする上で注意しなければならないのは車検証の所有者情報です。廃車手続きの書類を揃える前に、具体的に確認すべきことをまとめました。
姓が変わっている場合(結婚・養子縁組など)
自動車を購入した時から結婚して姓が変わっている場合は戸籍謄本が必要です。この戸籍謄本では、車検証の姓(以前)と印鑑証明書の姓(現在)との繋がりを証明します。戸籍謄本を取得したら、車検証の姓と印鑑証明書の姓と両方が記載されている事を確認しましょう。
住所が変わっている場合(引越し・市町村合併)
自動車を購入した時の住所から引越し等をしている場合で、新しい住所で自動車登録をしていない場合は車検証の住所と印鑑証明書の住所が異なります。その場合は、住民票の取得が必要です。但し、住民票は1回の住所変更のみ記載されているので、2回以上の引越しの場合は戸籍の附票などが必要です。市町村合併などで住所が異なる場合、郡・町が市に変更になった場合は追加書類は不要です。合併して番地変更が行なわれた場合は、町名地番変更等証明書の取得が必要です。
所有者がローン会社の場合
所有者がローン会社の場合は、書類の準備に時間がかかることもあります、年度末や月末の手続きを終えたい期限が決まっている場合などは、早めに所有権者であるローン会社へ連絡を取り、下記の書類を揃えておきましょう。
- ローン会社の印鑑証明書
- ローン会社発行の譲渡証明書
- ローン会社発行の委任状
尚、ローン会社から取得した書類の有効期限は全て3ヶ月以内です。
所有者が未成年の場合
所有者が未成年の場合は、親権者のうち1名の実印が押印した同意書が必要です。また、未成年者の所有者と親権者との続き柄が分かる戸籍謄本も必要です。
所有者がお亡くなりの場合
所有者がお亡くなりの場合は、相続人の下記の書類が必要となります。
- 戸籍謄本(相続人全員が記載されているもの)
- 改正原戸籍(所有者の死亡が記載されているもの)
- 遺産分割協議書(相続人全員の記入押印があり、代表相続人の方は実印の押印が必要です)
- 印鑑証明書(代表相続人の方のもの)
相続人とは、故人からの続柄が子供・孫が第一順位となり、第二順位が父母・祖父母となります。また、配偶者はどの場合も相続人となります。
相続権利を持つ人が複数の場合、遺産分割協議を行い代表相続人を決めます。そのため、代表相続人について取り決め通りを表す遺産分割協議書が必要になります。
注意点2 印鑑証明書の有効期限を確認しよう
廃車手続きを行う運輸支局で有効な印鑑証明書は発行から3ヶ月以内の物に限ります。したがって、3ヶ月以上前の印鑑証明書しか手元に無い場合は新たに市役所等で取得が必要となります。ここでの注意点は、廃車の依頼を廃車買取業者に委託した場合、書類送付から手続きまでのかかる日数を計算しておくことです。有効期限がぎりぎりの印鑑証明書が手元にあっても、引き取り日までに有効期限が切れてしまう場合は、その印鑑証明書を使うことはできません。
注意点3 実印を再確認しておこう
実印とは、市役所などに登録している印鑑のことをいいます。登録している印鑑が認印と類似している場合は間違うケースがあるかもしれません。事前に確認をしておきましょう。
尚、この実印は普通車の廃車手続きを行うために必要な、譲渡証明書と委任状などの書類に押印します。書式は廃車買取業者にもらうことができると思いますので事前に確認しておきましょう。
軽自動車の廃車手続きに必要な書類
軽自動車とは、現行の道路運送車両法によると、排気量660cc下の三輪または四輪自動車のことをいいます。日本の自動車の分類の中でも最も小さい規格に当てはまっています。125cc超250cc以下(サイドカー付きの場合は50ccを超え250cc以下)の二輪車も含めます。全長3,400mm以下、全幅1,480mm以下、全高2,000mm以下、排気量660cc以下、定員4名以下、貨物積載量350㎏以下となっており、この条件の一つでも超えていると小型自動車(普通乗用車)となります。ナンバープレートは自家用車なら黄色、事業用は黒色になります。軽自動車の廃車手続きに必要な書類は、普通車の必要書類と異なり非常に手軽に準備することが出来ます。事前に必要書類を確認しましょう。
軽自動車の廃車手続きに必要書類な一覧
軽自動車の廃車手続きに必要な書類は下記の通りです。
業者に委託する場合 | ご自身で行う場合 |
---|---|
自動車検査証 | 自動車検査証 |
ナンバープレート2枚 | ナンバープレート2枚 |
使用者の申請依頼書 | 使用者の申請依頼書 |
所有者の認印 | 所有者の認印 |
軽自動車税申告書 | |
自動車検査証返納証明書交付申請書 | |
軽自動車検査証返納確認書 |
軽自動車も車検証情報を確認しよう
軽自動車の廃車手続きをする上で注意しなければならないのは普通車と同様に車検証の所有者情報です。書類の準備をする前に、具体的に確認すべきことをまとめました。
所有者がローン会社の場合
所有者がローン会社の場合は、ローン会社に所有権解除書類を依頼します。所有権解除には、ローンの完済確認が必要となります。ローン会社の所有権解除書類に含まれる書類が下記です。
- ローン会社の申請依頼書
- ローン会社の所有者承諾書
尚、書類の有効期限はどちらも3ヶ月以内です。
廃車手続きの流れ
廃車手続きを廃車買取業者へ委託する、または自分で廃車手続きを行おうと思い立っても、廃車手続きとはどのような流れで行うのか全くわからないという方も多いのではないでしょうか。
廃車手続きの書類は準備したが、手続きはどこで行うのか等、これから廃車手続きをする方の為に、廃車手続きの流れについて詳しくご説明致します。
1.廃車手続きに必要な書類の内容を確認
まずは、廃車手続きに必要な書類の内容を確認することからスタートします。
もしもこの時点で、廃車手続きをご自身で行うのではなく、廃車買取業者へ委託を依頼しようとお考えの場合は、廃車手続きを専門に行う業者の多くは、電話一本で廃車手続きに必要な書類を案内してくれますので、まずは連絡をとり相談しましょう。
ご自身で廃車手続きを行う場合は、初めに廃車にしようとしている車の自動車検査証をお手元にご準備いただき、所有者欄を確認し、必要書類をチェックしてみてください。この時に、廃車をしようと考えている本人が所有者本人であった場合は、基本的な廃車手続きに必要な書類は役所で取得が可能です。もしも所有者が別であった場合は、上記必要書類の項目をご参考に所有者へ連絡をとりましょう。
普通車と軽自動車とでは手続きの必要書類が異なり、特に普通車は所有者が本人か第三者または法人かによって準備する必要書類が異なります。
2.廃車手続きの書類とナンバープレートを準備
廃車手続きに必要な書類を確認し、市役所や法務局などで廃車手続きのための書類を取得して準備します。
もしも廃車買取業者へ廃車手続きの代行と廃車解体すべてをお任せすることにしている場合は、必要な書類と車両本体を引き渡し、あとは手続きの完了を待つ形になります。
ご自身で廃車手続きを行う場合は、廃車手続きに必要な書類を揃えることが出来たら、次は廃車する予定の車からナンバープレートを取り外します。前後のナンバープレートを取り外し、手元に用意が出来れば準備完了です。
3.廃車手続きを管轄の運輸支局で行う
廃車手続きに必要な書類とナンバープレートを持ち、管轄の運輸支局にて抹消登録を行います。抹消登録には二つの種類があり、車の使用を一旦中止する【一時抹消登録】と、車の解体処理を行う【永久抹消登録】手続きになります。抹消登録を行うことで、車の使用を中止しているまたは廃止したことを登録しますので、自動車税の課税義務が停止します。抹消登録が完了していない状態のまま置いておくと、将来的に何かその車にトラブルがあった場合、所有者であるあなたが被害を被る可能性が残ります。
廃車買取業者へ廃車手続き代行を依頼した場合は、電話でもメールでも構いませんので廃車手続きの完了の確認をとっておきましょう。
廃車手続きにかかる時間
廃車手続きを初めて行う方や、年度末が近づいてきて、急ぎで廃車手続きを行う必要がある方にとって、廃車手続きにかかる時間とはどの位なのか気になりますよね。こちらでは、廃車手続きを完了するまでにかかる時間について詳しくご紹介します。
廃車手続きにかかる時間の内訳
廃車手続きの準備から手続きが完了するまでに時間がかかってしまうポイントは廃車手続きに必要な書類の準備にどのくらいの時間を要するかです。
廃車手続きに必要な書類は、普通自動車と軽自動車によって異なるものの、まずは廃車する予定の自動車の所有者が書類を準備する必要がありますので、廃車手続きをしようと車の使用者が思っていても、使用者が所有者当人ではなかった場合、書類の準備を依頼することからになり、時間がかかることになります。
普通自動車の場合、必ず所有者の印鑑登録証明書の準備が必要となっており、有効期限内の印鑑登録証明書が手元にある方を除くと、役所へ行き書類を取得する日が1日は必要となります。
※ただし印鑑登録がされている方で手元に印鑑登録カードがあり、管轄の行政機関が印鑑登録証明書のコンビニ交付を行っている場合は1日かからないこともあります。
!注意 廃車には、廃車予定の車のナンバープレート二枚も必要!
廃車手続きに時間がかかる方の中には、このナンバープレートの取り外しを個人で行うことが難しく、手続きが進まないという方もいらっしゃいます。
その場合は、廃車買取業者など車両本体の引取りを行っている業者へ手続きの代行を依頼したり、ナンバープレートの取り外しを依頼されることをおすすめします。
廃車手続きにかかる時間を短縮する方法
廃車手続きに必要な書類の準備に時間がかかり、廃車手続きを年度末までに完了したいと思っていても間に合わなかったり、ギリギリになったことで慌ただしくなりストレスを感じる方も多くなっています。廃車手続きを完了するまでの時間を短縮するには二つのポイントがあります。
- 廃車予定の車の車検証登録内容を最新に更新しておく
- 廃車手続きが難しいと感じたら代行依頼を手段に考える
まず、1つ目のポイントは廃車予定の車の所有者情報です。車検証記載の所有者が購入当時のローン会社になっていて、完済後も名義変更を行っていないことに気づかず、慌ただしく所有権解除を依頼したが書類が間に合わなかったという方は、急ぎで完了したいと考えている方の中に多くいらっしゃいました。まずは、車検証の内容を確認し、所有者情報が当人であるかどうか、また当人だった場合も結婚や、住所移転などで最新の情報に更新されているかどうか確認しておきましょう。ここで確認をしておくことで、書類の準備にかかる時間が短縮できます。
また、2つ目のポイントとして、廃車手続きが難しいと感じて面倒になり進まないとなってしまう方は、廃車手続き代行を行っている業者へ委託しすすめてもらうことをおすすめします。廃車予定の車を保有していても、実は維持費がかかっていることをご存知でしょうか?廃車手続きは後回しにしても損をしてしまうことが多くなりますので、廃車手続きの代行も一つの手段として念頭に置いていても良いでしょう。
廃車手続き代行のメリット・デメリット
廃車手続きを自分で行うことに不安がある方は、廃車手続き代行依頼をされるか検討されていると思います。
こちらでは、廃車手続きの代行を依頼した場合のメリットとデメリットをご紹介します。
廃車手続き代行のメリットとは
廃車手続き代行を業者へ依頼した場合の大きなメリットは、ご自分で行う廃車手続きに比べると手間と労力が減り、かかる時間を短縮することが出来るところでしょう。
特に、廃車手続きには書類の準備に最も時間を要すると思いますが、廃車手続きの代行を依頼することで必要な書類にアドバイスをすぐに得ることが出来るため、何度も役所は法務局を往復することになったりと準備で手間取ってしまうことが減ります。また、廃車手続きは必ず運輸支局の申請受付時間内に手続きを行わなくてはいけませんが、申請受付を行っているのは平日のみとなっているため、自分で廃車手続きを行うためには平日のお仕事がある方などは時間の調整や休日の調整が必要になってくるのです。廃車手続き代行を依頼することで、個人では書類の準備のみ完了すればあとはお任せが出来ることから、時間と手間がかからないことが大きなメリットとなっています。
廃車手続き代行のデメリットとは
廃車手続きの代行を依頼した時に注意したいデメリットは、廃車手続き代行を依頼した相手先になる廃車買取業者や、行政書士によっては手数料がかかってしまうことです。
行政書士事務所へ廃車手続きの代行を依頼した場合の平均費用は、一時抹消登録代行の場合5,000円~10,000円となっています。永久抹消登録手続きの代行を依頼した場合も5,000円~10,000円となっています。
廃車手続きの代行費用をかけずに廃車手続きを行うことが出来る業者を探すことでデメリットを失くすことが出来ます。廃車買取を専門に行う業者の中には、車両買取が可能なため廃車手続きを無料で行っている業者もありますので、委託先の業者を探す参考にしてみてください。
また、廃車手続きを代行依頼した場合、抹消登録手続きが完了しているかどうかの確認を自身の手元で行うことが出来ません。トラブルを避けるために、代行依頼の前に、廃車手続きの完了が確認とれる業者かどうかもかならず確認しておきましょう。
廃車手続きのまとめ
こちらでは、普通自動車と軽自動車の廃車手続きに必要な書類と、廃車手続きの流れについてご紹介しました。
これから廃車手続きを検討されている方、ご自分で廃車手続きを行う予定の方、廃車買取業者へ代行依頼を予定している方はぜひ事前に確認してから準備しましょう。もしも分からないことが多く不安という方は、廃車買取を専門に行っている業者さんなど、プロにお任せしてしまうのも一つの手段です。ただし、廃車買取業者の中にも手続きに慣れていない業者さんや、外部の行政書士さんに発注しているため費用がかかってしまうこともあるかもしれません。廃車買取業者へ手続きの代行も依頼する場合は、手続き手数料など費用がかからないかを確認しておきましょう。
おすすめの廃車買取業者
全国で車買取の展開をしているカーネクストは、自宅からインターネットフォーム問合せやお電話での査定申込が可能となっており、経験実績豊富な担当者は実車を見ることなく概算の査定価格をすぐにお伝えすることができます。概算ではなく、詳細に車査定を受けたいという方は、お手元に車検証を用意していただき、車の状態や現走行距離も伝えるようにできていると、しっかりとした確定の査定額まで教えてもらうことが出来ます。実車査定はないため手軽に受けることができますし、検討中の方は査定だけでも無料でしてもらうことができますので、時間があるときに一度問合せされてみるだけでもおすすめです。