2020年3月に自動車用品を手掛けるビートソニックが、リレーアタック防犯装置「シャットアウト」を発売しました。今回発売されたシャットアウトには3つの種類があり、対応車種がそれぞれ異なります。リレーアタック防犯装置であるシャットアウトは盗難被害が多く盗難リスクも高いトヨタやレクサス向けで、装置を車両に取り付け操作は純正キーですることが可能となっています。また、全自動で手軽なオートモード、必要な時にだけ防止できるマニュアルモードが用意されています。純正キーで操作できるというのが、シャットアウトの大きな魅力となっています。
ここ数年、リレーアタックによる車両窃盗が後を絶たず、被害車輛をみてみると特にレクサスLX、レクサスRX、トヨタ・ランドクルーザープラドなどの盗難被害が多い傾向があります。
こちらの記事では、自動車盗難被害の増加が止まらないリレーアタックの手法やリレーアタックを防ぐ対策についてご紹介いたします。ご自身の愛車を盗難被害から守るためにも、ぜひ参考にしてみてください。
リレーアタックによる盗難被害の増加
リレーアタックという窃盗手口によりスマートキー対応車種の盗難被害が非常に増加しています。リレーアタックとはいったいどのような手口なのでしょうか?
リレーアタックとは
リレーアタックとは、スマートキーの便利な特性を逆手に取った車の盗難方法です。特殊な機械を使ってスマートキーが発信している微量な電波を受信し、誤った情報で操作することによりエンジンを始動させ車を窃盗する手口です。スマートキーとは、キーを鞄やポケットに入れていれば車のドアノブに触れるだけで施錠や開錠が出来るだけではなく、キーを挿さずにエンジンのONとOFFの操作も可能なとても便利な特性を持った鍵として近年スマートキー対応車種が多くなっています。スマートキーが反応する範囲はおおよそ半径50㎝から1mほどです。
高級車がリレーアタックの被害に?!
最近はほとんどの車にスマートキーが標準装備されています。リレーアタックの盗難手口は、スマートキーである車を窃盗する際の手口となっています。むしろスマートキーである車にしかこの盗難手口は使えません。リレーアタックによる盗難手口では、レクサスLX、レクサスRX、トヨタ・ランドクルーザープラドなどの人気の高い高級車が多く狙われています。人気の高い高級車であると転売ができる、利益が出るために窃盗犯は高級車ばかりを狙っているのでしょう。高級車となるとセキュリティシステムがしっかりしているイメージですが、いくらセキュリティシステムがしっかりしていても、相手は窃盗のプログループなので盗難被害が後を絶たないのが現実です。
リレーアタックから車を守るには
リレーアタックは近年増加している盗難手口であり、それゆえにいろいろなリレーアタック防犯装置も販売されています。リレーアタックから車を守るためにできる対策とは?大事な車が盗難被害に遭わないためにも出来るだけの防犯対策を心がけましょう。
スマートキーの電波を遮断する
リレーアタックから車を守るには、スマートキーの電波を遮断する必要があります。スマートキーは常に微量の電波は発信しています。その微量な電波を遮断するのが最も有効的な方法と言えます。では、スマートキーから出ている電波を遮断するにはどのようにしたら良いのでしょうか。スマートキーの電波を遮断する対策としてあげられている簡単にできるものが、ブリキ缶に入れておくという方法です。原始的ではありますが、ブリキ缶に入れておくだけでスマートキーの電波を遮断することが出来るのです。また玄関もしくは車を停めている位置から出来るだけ離れた場所に置いておく方がより効果的かと思います。
リレーアタック防止リモコン(リレーアタックガード)
リレーアタック防止リモコンとは、 リモコンの操作でリレーアタックを完全防御するリモコンです。車体への取り付け方法は、特殊な工具などは必要なくヒューズ電源とアース接続をするだけなのでとても簡単です。(車種によってはリレーを使用してACC電源にも接続する必要があります。)リレーアタック防止リモコンを作動させることでスマートキーが無効となるため、リレーアタックの対策にもなります。作動方法・解除方法ともに、リレーアタック防止リモコンのボタンを押すだけなので手間がかかりません。スマートキーのシステム自体を一時的に無効化することにより、リレーアタックによる盗難の防犯対策となります。
ハンドルロック
ハンドルロックには、車の盗難防止のためにハンドルを回すことができなくする対策機能です。この機能は装備されている車種とそうでない車種があります。ハンドルロック機能が装備されていない場合は、物理的にハンドルロックをさせるグッズを使用することも可能です。リレーアタックはスマートキーの特性を悪用しているため、車に装備されているセキュリティシステムが正確に作動しなくなってしまうケースがあるようです。自動車盗難防犯対策であるハンドルロックは、乗車時や降車時に少し手間になってしまいますが、窃盗をするのに手間がかかる車は窃盗犯も嫌うので、手間がかかる防犯対策の方が効果が高くなるかと思います。たとえリレーアタックでドアロックを解除できても、ハンドル操作ができなければ車を走行させて盗難することは不可能でしょう。
スマートキーを節電モードに
一部の車種では、純正のスマートキーに節電モードが設定できるようになっています。スマートキーを節電モードにすると、電波の受信待機が停止されます。スマートキーの電波の受信待機が停止されると、ドアロックの施錠解除は不可能となり、エンジンを始動することも出来なくなります。つまり、リレーアタック対策となります。スマートキーの取扱説明書を見るなどして、所有している車のスマートキーに節電モードが設定されているかどうかの確認をしましょう。
車体だけが狙われるわけではない
窃盗グループは車体だけを狙っているとは限らないのです。車を所有されている方は下記のことにも十分に注意してください。
ナンバープレートの盗難被害
ナンバープレートだけが盗まれるという盗難被害も少なくはありません。それどころか、ナンバープレートの盗難被害は年々増加しており自動車部品の中ではダントツで、ナンバープレートの盗難被害が半分以上を占める形となっています。ナンバープレートを盗んでどうするのだろう?意味があるの?と思う方もいるかもしれませんが、窃盗グループからするとナンバープレートはとても重要なのです。なぜならば、盗んだ車両を移動する際などに使用できるからです。現在、道路のあらゆるところにNシステムや監視カメラが設置されています。Nシステムや監視カメラで特定の車輌を追跡するのには、車両のナンバープレートを記録しているのです。つまり、何個もの盗難ナンバーを使用することによって足が付きにくくしているのです。
車上荒らしにも要注意
自動車の盗難被害だけではなく、車上荒らし被害にも気を付けなければいけません。車上荒らしの被害に遭いやすい車は、自動車盗難被害に遭いやすい車とはまた別の特徴があるようです。車上荒らしの被害に遭わないようにするためにも、
・貴重品を置きっぱなしにしない
・金目のものを外から目に付く場所に置かない
・ETCカードを都度持ち帰るようにする
など、自動車盗難被害の防犯対策と同じように出来るだけの防犯対策をするようにしてください。