車が故障してしまったり、事故で損傷を受けて修理が必要なとき、どこに修理を依頼すればいいのかご存知でしょうか。特に最近運転を始めたばかりという方は、初めて車にトラブルが起こった時どう対処すればいいのか分からず、パニックになってしまう方も少なくありません。
こちらでは、車の修理はどんな業者へ依頼すればいいのか、詳しく解説します。
車の修理が依頼できるのはどんな業者？どこへ連絡するべき？
まず、車の修理が依頼できるところは、大きく分けると以下の3つがあります。それぞれの車の修理ができる業者の特徴をご紹介します。
1.ディーラー
2.カー用品店
3.町の整備工場
ディーラーに車の修理を依頼する方法
ディーラーとは、新車を販売する販売業者のことです。ディーラーにはメーカー代理店やメーカー特約店があり、販売する新車のメーカーを限ることで専門性が高くなります。その分、販売しているメーカーの車種についての専門知識は最も豊富ですし、担当者も修理についての知識があるため対応力も信頼できます。また、実際に修理に必要なパーツの在庫も豊富になるため、安心して任せることができるでしょう。
ただし、ディーラーに修理を依頼する場合は、前もって事故や故障で修理が必要な旨を連絡して、予約を取らなければ、修理見積時点でかなり待つ可能性があります。修理を依頼することになっても、店舗内に整備工場を持たずメーカーが提携する整備工場等に修理を発注するため、車が手元に戻るまで日程がかかることが予想されます。
また、車を購入したディーラーで修理を依頼する場合、メーカー純正品を使用しての修理になるため品質の高い修理にはなるものの修理費用も自ずと高くなる傾向があります。ただし、ディーラー保証の保証期間内であれば修理費用を抑えられるというメリットもあります。事故や故障で修理が必要になったときは、メーカー保証対象の修理かどうか、保証期間内かどうか確認しておくといいでしょう。
カー用品店で車の修理を依頼する方法
カー用品店はディーラーとは異なり、車の部品等を専門に取り扱っているお店です。様々なメーカーや車種に対応している部品を揃えています。そのため、部品知識や修理や故障時に使用される部品の種類も多種多様となり、純正品ではなく適合品などを選ぶことも可能になるため、修理費用を抑えることができるメリットがあります。
ただ、メーカー代理店のディーラーのように専門知識に長けているというわけではないため、そこは注意が必要となっています。特にカー用品店の場合は、店舗ごとに併設する整備工場の設備内容が異なるため、お店次第では修理対応できないと言われてしまうこともあります。また、飛び込みで依頼する事も可能ではあるものの、待ち時間が発生してしまったり、車を預けたあとの移動手段がなくなってしまうなど、時間の融通が利かない可能性があります。ウェブサイトで修理対応内容をチェックをするか、前もって電話等で問い合わせしておいて、来店予約をすることをおすすめします。
街の修理工場（整備工場）で車の修理を依頼する方法
街の修理工場で車の修理を依頼するなら、自動車整備士がいて分解整備ができる整備工場を選ぶ必要があります。整備工場でエンジンやギア、ブレーキなどの装置を取り外して分解整備を行うには、地方運輸局長からの認証が必要と道路運送車両法により定められています。利用するユーザーからわかるように、認証工場では自動車分解整備事業の認証を公衆の見やすい所に標示しています。認証を受けていない整備工場は非認可工場となり、非認可工場へ依頼してしまうと後々トラブルが起こる可能性もありますので、有効な認証を掲げているかどうか事前に調べておきましょう。また、認証工場の中には工場内で車検に必要な点検・整備を行うことができて、自動車検査場への持ち込みを省略して車検ができる指定工場もあります。
修理工場（整備工場）は、資格を持った自動車整備士がいますが、自動車整備士の資格は3級自動車整備士、2級自動車整備士、1級自動車整備士と段階があり、最も難しく複雑な整備ができる資格をもった1級自動車整備士は、国内の自動車整備士のうち約3％といわれています。
修理先ごとの車の修理代を比較する
車の修理を依頼することができるディーラー・カー用品店・街の修理工場の3パターンをご紹介しました。それぞれの修理先に依頼した場合、修理費用はいくら位かかるのでしょうか。
各修理先でかかる修理費用を比較
車の修理費用は、修理する部品の種類やどの構造部分を修理するか修理する車の車種などによっても異なりますが、3通りの修理先ではどこが最も費用が高くなり、最も安く修理できるのはどこになるのでしょうか。こちらでは、ドアパンチ（ドアに直径10センチ以内の凹み）があった場合の板金修理を例にいくらくらいの費用がかかるのか比べてみました。
ドアパンチ修理費用
- ディーラー 60,000円～100,000円
- カー用品店 40,000円～60,000円
- 街の修理工場 20,000円～50,000円
ドアパンチとは、隣接して駐車している他の車のサイドボディに、自分の車のドアを開けた瞬間あたってしまい、凹み傷をつけてしまうことをいいます。ドアパンチは風の影響でドアが大きく開いてしまった時や、思ったより勢いよくドアが開いてしまった時など、故意ではなく傷つけてしまうこともあります。
もしもドアパンチをして他人の車に傷をつけてしまったら、故意ではないものの交通事故を起こしたことと同じです。相手の車に付けてしまった傷の修理代金は本人が支払うか、任意保険に加入していて保険を使用するなら保険会社が支払うことになります。
修理代で修理依頼先を決めるなら
上記でもわかるように、修理費用が最も高くなるのはディーラーになります。ディーラーでの修理費用が高くなる理由は、ドアパンチで傷がついてしまった場合、ドア交換が必要になったり塗装がとれてしまったところを再度下塗りから塗り重ねる等の費用がかかり、それをさらに外部へ発注するためマージンも発生してしまうため高額になることが多いようです。ただし、費用が高額になる代わりに塗装色はメーカーの純正品を使用されることになりますし、修理の質としては高い結果を得ることができます。
カー用品店の場合費用は抑えられるものの、日数としては外部発注になる可能性もあるため、待ち時間があったり、車が手元にない期間が発生するかもしれません。
手早く、費用をかけずに修理をするなら街の修理工場で板金塗装をしているところに依頼すると、修理代を抑えることもできますし、その工場内で修理をしてもらえるのであれば日数やかかる時間も抑えられるでしょう。
まとめ
まとめると、修理を出している日数が長くなったとしても負担がない、メーカーの保証期間でディーラーでの修理費用が相場よりも抑えられるのであれば、ディーラーに修理を依頼すると良いでしょう。また、自費負担で修理をすることを前提に、時間や費用をできるだけ抑えたいのであれば町の修理工場とカー用品店で見積もりをとってみて、費用と日数で比べてみることをおすすめします。
こちらでは、車の修理を依頼することができるのはどんなところかご紹介しました。ディーラー、カー用品店、街の修理工場と3パターンをご紹介しましたが、ディーラーを除くと複数店舗や複数の修理工場があると思いますので、どちらに依頼するにしても、まずは修理代の相見積をとってみることをおすすめします。
