人間の寿命はだいたい85歳前後といわれています。
では車の寿命はいったい何年なのでしょうか。
車には人間のように分かりやすい寿命の概念はありません。
その理由は人間でいう心臓部分であるエンジンが壊れた場合でも交換し、乗り続けることができるためです。
また乗り方や保管方法によってもその寿命は大きく変わり、一概に何年とお伝えすることは難しいといえるでしょう。
しかしパーツごとの寿命や乗り換えの目安となる平均使用年数は存在します。
そこで今回は使用年数を元にした車の寿命をはじめ、ベストな乗り換えタイミングについてもご紹介していきます。
日本の車は長寿命であることが多いの?
日本車はあまり壊れないイメージが強いと思います。
その通り日本の車は長寿命であることが多く、事故でもない限り車が壊れて動かなくなってしまうことはあまりないといえるでしょう。
もちろん年式が古くなったり走行距離が多くなれば、壊れることもあるため注意が必要です。
しかし新車時などは故障することがほとんどなく、全くメンテナンスをしなくても問題なく走行できます。
そして車の性能は年々向上しています。
車の寿命とは自走できなくなった状態だと思いますが、一般的な使い方をしていて修理できないほど故障することは珍しいといえるでしょう。
また大概、故障する前に乗り換えることがほとんどです。
日本では毎年500万台前後、車の新規登録が行われています。
同時に抹消登録など廃車されている車もあるのです。
では新規登録から抹消までの平均年数をご紹介していきます。
車の平均使用年数は毎年伸びている
車の寿命を知る目安として、平均使用年数を知る必要があります。
平均使用年数とは、新規登録から登録抹消までの期間の平均を導き出した数値であり、2018年の使用平均年数は約13年となっています。
この数値は年々向上しており、1981年の約9年から見ると4年ほど使用年数が伸びていることになります。
その背景には車の性能が向上していることはもちろんのこと、公共機関の充実によって車の使用回数が減り、故障する可能性が低くなっていると考えることもできるのではないでしょうか。
この数値はあくまでも抹消までの統計であり、全ての車が故障しているわけではありません。
なかには車が不要になったから抹消するという人もいるでしょう。
しかし平均使用年数を寿命として考えるのであれば、車の寿命は13年前後だと考えられます。
何をもって車の寿命とするかは人の感覚によるところが大きい
平均使用年数は先ほどお伝えしましたが、何をもって寿命とするのかは人によって違います。
エンジンが壊れた場合とするのか故障しても直らない状態とするのか、主要なパーツが故障したタイミングとするのかなど、寿命として考えるならばたくさんの候補が挙げられます。
そして修理しても直らない状態まで乗り続けている人は少ないため、正確な寿命を割り出せないという背景もあるのです。
人間ならば心臓が止まってしまった時点を寿命としますが、車の場合、心臓であるエンジンも交換可能であり、エンジンの寿命=車の寿命とはいえません。
そして車の寿命は乗り方やメンテナンス方法によって大きく変わるのです。
そう考えると車の寿命は、平均使用年数である13年よりも長いと考えることができます。
その理由は13万キロ以上走行しおり、なおかつ状態の良い車はたくさんあるからです。
通常、年間の走行距離は約1万キロです。
13年使用したと仮定して13万キロ、なかにはエンジン載せ替えを行わずに30万キロ走行している車もあります。
そのため故障することが寿命と考えるのであれば、13年以上と考えることができるのです。
車の寿命を延ばすメンテナンス方法や乗り換えタイミングとは?
車が故障し動かなくなったことを車の寿命と考えた場合、メンテナンスの方法によっては寿命を延ばすことができます。
また車が古くなり修理に高額な費用がかかるタイミングを見極めることで、お得に車を乗り換えることも可能です。
では車の寿命を延ばすメンテナンス方法や、ベストな乗り換えタイミングをご紹介していきます。
車にとって必要なメンテナンスってなんなの?
車を良好な状態に維持するためのメンテナンスはたくさんあります。
そのなかでも必ず行わなければならないメンテナンスや、車を良好な状態にするためのメンテナンスもあるのです。
車に必要なメンテナンスは
- 適切な時期のエンジンオイル交換
- タイヤや空気圧のチェック
- 定期的に車を長距離走らせてあげる
- 定期的に洗車をしキレイな状態を維持してあげる
などが挙げられます。
エンジンオイル交換を定期的に行っていない方は多くいますが、エンジンオイルが汚れてしまうということはエンジンの故障につながります。
またタイヤのチェックもしっかりと行わなければ、事故につながる恐れがあり危険です。
そして車は走るための機械です。
車に乗らずずっと駐車場に停めていると、バッテリー上がりやオイル下がり、タイヤの変形といったトラブルが発生します。
その他にもゴム類が動かないことにより、劣化し変形してしまう可能性も考えられ、定期的に走行しない場合も車の寿命は縮んでしまうといえるでしょう。
何もメンテナンスしていない車は、年式が古くなった際トラブルが多く、そのタイミングで乗り換えを検討するのではないでしょうか。
しかししっかりとメンテナンスを行うことで、トラブルを未然に防ぎ結果的に長く乗り続けることができるのです。
大きな部品の故障が最もベストな乗り換えタイミング!
車を乗り換えるベストなタイミングは、大きなトラブルが起こり修理が必要になったタイミングではないでしょうか。
大きなトラブルとはエンジンやラジエーター、ミッション系など修理にお金がかかるトラブルのことです。
これらの装置は車を動かすための主要な部品であり、壊れてしまうと車は走れません。
そして修理するよりも交換することが多い部品であるといえます。
しかし修理費用は10万円を超えることが多く、エンジンを新品にするのであれば車によっては100万円以上する場合もあるのです。
もし交換となってしまった場合、故障した部品だけでなくその周辺に取り付けられてある部品も一緒に交換する必要があります。
例えばラジエーターが壊れたと仮定しましょう。
ラジエーターが故障したことを知るタイミングが重要です。
点検時に知ることができればいいですが、大抵、クーラーントがなくなりエンジンがオーバーヒートしかけたタイミングがほとんどです。
そうなってしまうとラジエーター本体だけでなく、ラジエーターホースやサーモスタットにもダメージが加わっている可能性が高いといえるでしょう。
つまりラジエーターが壊れて交換するとなった場合、
- ラジエーター本体
- ラジエーターホース
- クーラント液
- サーモスタッド
- ラジエーターキャップ
などさまざまな部品の交換が必要だということです。
ずっと乗り続けるつもりであれば、しっかりと修理した方がよいですが、そうでない場合はこのタイミングで乗り換えを検討してみてはどうでしょうか。
また車検が近いのであればさらにチャンスです。
ここで中途半端に修理してしまうと、乗り換えるタイミングを見失うだけでなく、中途半端に修理したことによってさらにトラブルが続く場合も考えられます。
そうなってからでは遅すぎるため、大きなトラブルが発生した場合、乗り換えるのかしっかりと修理し乗り続けるのかという点を十分に検討することが大切なのです。
まとめ
車の平均使用年数は13年前後です。
そして車の寿命は人によって判断が違い、一概に何年であるとお伝えするのは難しいといえます。
しかし修理できないほどの故障が寿命であると考えるのであれば、少なくとも13年以上はあるでしょう。
そして10万キロを超えた場合、大きなトラブルが発生することが多くそのタイミングで乗り換えすることをオススメします。
車は安い買い物ではないため簡単に決断するのは難しいでしょう。
しかしベストなタイミングを見極めることで、お得に乗り換えを行うことができるのです。
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