低年式の過走行車での重要なメンテナンスは?トラブルが発生しやすい場所もご紹介!
車好きの人であれば、自分の車に愛着がありなかなか手放せないという方も多いと思います。
10年以上前やそれ以上古い型式の車などでも、大事に乗っていればトラブルも少なくまだまだ乗り続けることは可能です。
しかし低年式の過走行車には、新車と同じようなメンテナンスでは不十分だといえます。走行距離が多いということは、エンジンやその他の装置が古く内部の汚れだけでなく強度も下がっていることでしょう。
そのためとても丁寧なメンテナンスが必要だといえます。そこで今回は低年式の過走行車で重要なメンテナンスポイントや、発生しやすいトラブルなどをご紹介していきます。
低年式の過走行車にはメンテナンスをしっかりと行おう!
低年式の過走行車には十分なメンテナンスが必要です。新車であれば全くメンテナンスを行っていなくても発生するトラブルは少ないでしょう。しかし古い車にもかかわらずメンテナンスを全く行わなければ、すぐにどこかしらの不調が発生します。特に格安車検を行っていたり整備もせずにユーザー車検に通してしまうと、メンテナンスを行う機会がなくなってしまいます。
ディーラーなどで定期的を点検を受けている方は意外と少なく、そのような車は車検のタイミングでしかっりとした整備をする必要があるのです。車のメンテナンスはオイル類の交換だけではありません。定期的に分解し清掃する必要がある個所や清掃ができないのであれば、添加剤などを注入しトラブルが発生しないよう予防する必要があります。
エンジンオイル交換も大切なメンテナンスの一つ
車は定期的にエンジンオイルを交換しなければならない、ということをご存じの方も多いと思います。
「なんだそんなことか」、と思う方もいることでしょう。確かにエンジンオイルの交換は当たり前のメンテナンスです。
しかしその重要性を分かっていない方は多くいます。
エンジンオイルは、金属同士の摩耗を防ぐと同時に潤滑作用があります。
確かにそれらの役割もありますが、エンジンオイルの役割はそれだけではありません。金属同士の摩耗を防ぎながらエンジン内を潤滑することで、燃焼室から発生した汚れも取り除いています。
エンジン内部は必ず汚れます。なぜならば燃料と空気を混ぜた混合気を爆発させているからです。燃焼する際は必ずススが発生し、発生したススはエンジンオイル内に取り込まれエンジン内から取り除かれます。つまりエンジンオイルを長期間交換しなければ、せっかく取り除いた汚れを再度エンジン内に戻していることになるのです。
そしてエンジンオイル内に含むことができる汚れも限度があります。
1万キロほどエンジンオイルを交換していない場合、ガソリン車でも真っ黒になります。真っ黒になるほど汚れが溜まっているということなのです。特に年式の古い車であれば汚れは多くあると予測することができ、その分エンジオイルの汚れ方も早くなります。
以上のことから、適切なタイミングでのエンジンオイルとオイルフィルターの交換が大切だといえるでしょう。
つまりエンジンオイルの交換は最も頻度が高くとても大切なメンテナンスなのです。
低年式の車はさまざまな箇所にトラブルが発生する
年式が古くなればなるほど掃除できない部分の錆が増え、気づいたときには錆によって穴が開いていたなんてことにもなりかねません。
また走行距離が増えてくると発生しやすいトラブルは、
- タイヤのガタつき
- オイル漏れ
- ショックの異音
- ブレーキの引きずり
- ラジエーターからの水漏れ
- 下回りの錆
- 走行中の振動増加
- ノッキング
など数えきれないほど発生します。
これらのトラブルは全ての車から発生するわけではなく、今までの管理方法によって変わるのです。今までオイル管理が悪ければ当然、オイル漏れが発生しやすくなります。またショックやラジエーターなどは、10万キロほどで交換がオススメされておりいつまでも使用できる部品ではありません。
今後も長く乗り続けたいのであれば、トラブルが発生する前に交換することが大切でしょう。またブレーキの引きずりなどは、定期点検時や車検整備の際にしっかりと分解し清掃することで防ぐことができます。
このように低年式の過走行車は、新車よりもトラブルが発生しやすくより丁寧なメンテナンスが必要なのです。
低年式過走行車のメンテナンスといっても種類はさまざま
ひと言にメンテナンスといってもその種類はさまざまです。
オイル交換や空気圧の調整、水漏れの点検、全てメンテナンスでありいったいどのようなメンテナンスをすればいいのか分からない、という方も多いのではないでしょうか。
では具体的にどのようなメンテナンスをすればいいのかをご紹介していきます。
国で定められた法定点検や日常点検
車の法律の一つに「道路運送車両法」があり、この法律は車の状態を示す法律であり、そのなかに点検についても触れられています。
道路運送車両法で定められている点検は2種類あります。
- 1年ごとの点検
- 毎日行う点検
1年ごとの点検とは法定点検とも呼ばれ「12ヶ月点検」や「24ヶ月点検」のことを指し、一般的にディーラーをはじめ整備工場で行うことがほとんどです。
それに対し毎日行う点検とは、「日常点検」や「運行前点検」とも呼ばれその日、初めて車に乗る際に行う点検のことを指します。
もちろん法定点検を自分で行っても構いません。しかしタイヤの脱着やブレーキの分解作業などがあるため、車の整備に自信がない方はプロに頼んだ方がよいでしょう。
そして法定点検を行った際は、メンテナンスノートへの記入と「ダイヤルステッカー」が発行されます。
日常点検では
- 各オイル類の量や汚れ具合の確認
- 水回りの量や汚れ具合の確認
- 空気圧のチェック
- 灯火類が転倒しているかの確認
など簡単に行える点検で十分です。
車の点検では日常点検をしっかりと行い、定期的に整備工場で法定点検を受けることが大切だといえるでしょう。
過走行車で定期的に行う必要があるメンテナンスとは
上記でお伝えした点検内容は、過走行車だけではなくどのような車も当てはまる点検内容です。
年式が古く走行距離の多い車の場合、上記の点検に加えトラブルになりやすい箇所の点検も必要でしょう。
点検内容としては発生しやすいトラブルの項目で触れたように、
- 水漏れやオイル漏れの点検
- 異音の確認
- ノッキングの有無
- 加速状態の確認
- タイヤのガタつきや引きずりの確認
- 錆び具合の確認
などとなります。
またタイミングベルトを使用している車であれば、10万キロ時に必ずタイミングベルトの交換を行いましょう。
ラジエーターやオルタネーター、ショックアブソーバー、ブレーキホースなども10万キロ時に無交換であれば、今後トラブルの元となる可能性は高くなります。そしてタイヤを固定している部分にはバフベアリングが取り付けられています。このパーツも故障によって異音が発生しやすくなるため、引きずりやガタつきを見る際に異音の点検もしておいた方がよいでしょう。
このようにエンジンはまだまだ元気でも、その周辺の装置はある程度の期間で交換する必要があります。
今はまだ大丈夫だろうと交換を後回しにしていると、故障した際その他のパーツにもダメージが加わり高額な修理費用になる危険性もあるのです。
そのため10万キロを目途に、予算と相談しながら少しづつでも交換しておくことが大切なのです。
まとめ
低年式の過走行車は、新車に比べデリケートです。少しの衝撃で不具合が発生することも多く、1箇所が故障すると立て続けにその他の装置も壊れることがあります。
低年式の過走行車の場合トラブルが発生してしまうと、修理は高額になってしまう傾向があり、10万単位の修理代を支払うのは簡単なことではありません。そうならないために、日ごろのメンテナンスが大切だといえるでしょう。低年式の過走行車のなかには、製造から月日が経ちすぎて、すでに交換部品を製造していないという車も存在します。
どうしても同じ車に乗りたいのであれば、同じ型式で状態のよい中古車を探すという方法もあるため、乗り換えという選択肢も入れてみてはどうでしょうか。